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tempus fugit (光陰矢のごとし)

前回の carpe diem から、同じく時に関係あるラテン語として思い出したのが tempus fugit である。"Time flies." 「光陰矢のごとし」という意味だ。

私がこの言葉を知ったきっかけは、外国語学習でも何でもなく、またもやジャズによってだった。バド・パウエル Bud Powell というピアニストの作品に、まさに「テンパス・フュージット」という快作がある。

この曲が含まれているアルバム Jazz Giant を最初に聞いたときには、「変わったタイトルだな」と、例によってあまり気にも留めず、そのずっと後になって、ふと「いったいどういう意味だろう」と調べてみた、というのも、ジャズで知った他の単語の例と同じである。

どの辞書にも「光陰矢の如し」や "Time flies." としか書かれていないので、Wikipedia をのぞいてみた。

Tempus fugit is a Latin expression meaning "time flees", more commonly translated as "time flies". It is frequently used as an inscription on clocks. The expression was first recorded in the poem Georgics written by Roman poet Virgil: Sed fugit interea fugit irreparabile tempus, singula dum capti circumvectamur amore, which means, "But meanwhile it flees: time flees irretrievably, while we wander around, prisoners of our love of detail."

The meaning is sometimes used less colloquially as: "Meanwhile, the irreplaceable time escapes", expressing concern that one's limited time is being consumed by something which may have little intrinsic substance or importance at that moment.
( http://en.wikipedia.org/wiki/Tempus_fugit )

前回の carpe diem はホラティウスだったが、今度の古代ローマの詩人はウェルギリウス Publius Vergilius Maro である。

余談だが、子供の頃「サンダーバード」 Thunderbirds という海外TVドラマを熱心に見ていたことは以前書いたことがあるが、この作品に「バージル」という人物が出てくる。後年、ウェルギリウスが英語で Virgil (Vergil) と呼ばれることを知った時は「何だ、サンダーバードと同じではないか」と思ったものだった。

ところで最初に「テンパス・フュージット」と邦題を書いたのにはわけがある。私はこのカタカナから辞書を引いて tempus fugit を引き当てたのだが、パウエルの作品は、よく見ると "Tempus Fugue-it (Tempus fugit)" となっていて、音楽用語の fugue 「フーガ、遁走曲」 を引っかけてあるらしいことがわかる。

fugue の発音は /fju:g/ で日本語の「フーガ」とは違うし、tempus fugit もラテン語とあって、英語ではいくつか異なる発音がある。「フューギット」のようにも発音されるが、パウエルの作品はむしろこちらの方であろうか。

さらに Wikipedia の記述を見ると、tempus fugit がロックグループ Yes の作品、またテレビドラマの「Xファイル」 X-Files や「スタートレック・ヴォイジャー」 Star Trek: Voyager でエピソードのタイトルに使われていることがわかる。英語圏ではおなじみのラテン語のひとつなのかもしれない。

なお、綴りからわかるように、この tempus は temporal や contemporary などの英単語につながっている。おなじみの「テンポ」 tempo はイタリア語由来で、もちろん関係があるし、同じくラテン系の言葉フランス語で time は temps である。

ついでだが、辞書で tempus fugit を引くと、その前に tempus edax rerum という別のラテン語が載っている。オウィディウス Ovid (Publius Ovidius Naso) の言葉で、time, which devours all things (万物を破壊する時の流れ)という意味だそうだ。

もうひとつついでに、時の短さについてのラテン語といえば、以前 "Ars longa, vita brevis" を取り上げたことを思い出したので、参考としてあげておきたい。

過去の参考記事:
「少年老い易く学成り難し」 (brevity)

「サンダーバード」で学ぶ英語:
直しすぎも考えもの (hypercorrection)
Thunderbirds Are Go ってどういう意味?

ジャズ・ジャイアントジャズ・ジャイアント
(2011/06/22)
バド・パウエル

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tempus fugit

Author:tempus fugit
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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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