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giddyup (続・そりすべり)

前回取り上げたルロイ・アンダーソンの「そりすべり」は、のちに歌詞がつけられてクリスマスソングの定番となったが、英語の音の面で印象的なのは、"giddyup" と繰り返される部分だ。
といっても耳で聞いただけでは何と言っているかわからなかったので、綴りは歌詞カードを見て確かめたが、辞書を引くと、giddap, giddyap という単語と同じであり、
- [馬へのかけ声] 進め、もっと速く(進め)

- exclamation said to make a horse start moving or go faster

- used as a command to a horse to make it go faster
であると説明されている。由来については、
- ORIGIN 1920s: reproducing a pronunciation of get up
とある。get up が giddap、giddyup と変化したというのは面白い。 get up といえば、「ソウルの帝王」ジェームズ・ブラウン James Brown のヒット曲 "Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine" で、何回も印象的に繰り返される "Get up!" を連想するが、馬に対する健全なかけ声は "Giddap" "Giddyup" となったということか。 さて、引き続き辞書をながめていると、giddy という単語が並んでいるのに気づく。こちらは
- (形容詞) めまいがする、目がくらむ;めまいを起こさせる(ような)
(他動詞)〜の目をくらませる(自動詞)目がくらむ

- (adjective) having a sensation of whirling and a tendency to fall or stagger; dizzy

- (verb) make (someone) feel excited to the point of disorientation
と定義されていて、綴りや意味のうえからも giddyup と共通点がありそうに感じる。しかし由来については
- ORIGIN Old English giding 'insane', literally 'possessed by a god', from the base of GOD. Current sense date from late Middle English
とあり、giddap (giddyup) や get up とは関係なさそうだ。それでも、馬に乗っての疾走感を考えると、何らかのつながりや影響があるのではないか、と思いたくなるが、これ以上のことはよくわからない。 さて前回、アンダーソンの作品集ではボストン・ポップス管弦楽団による録音が楽しめると書いたが、改めて聞き返してみたら、「そりすべり」で面白いことに気づいた。この曲は冒頭から鈴がシャンシャンと鳴って雰囲気を盛り上げるのだが、この演奏では、鈴が右から左、また左から右へと、徐々に移動するのだ。 生で演奏する場合は、鈴の奏者がステージを右へ左へと移動することはあまり考えられないだろうが、ステレオ録音の初期には、右と左のチャンネル分離を印象づけるような演出をすることが時にあったらしいので、ボストン・ポップスの録音も、そうしたステレオ効果を生かすために行われたのではないだろうか。いずれにせよ楽しい仕掛けである。
トランペット吹きの休日 〜ルロイ・アンダーソン名曲集

トランペット吹きの休日 〜ルロイ・アンダーソン名曲集

  • アーティスト: ボストン・ポップス・オーケストラ,アンダーソン,アンダーソン,フィドラー(アーサー),ハート(アル),クリップス(アルフレッド)
  • 出版社/メーカー: BMGインターナショナル
  • 発売日: 2000/05/24
  • メディア: CD
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tempus fugit

Author:tempus fugit
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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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