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「オバマ氏を小浜市が応援」をめぐる誤(?)報

バラク・オバマ氏の名前を聞いた時、頭に浮かんだのは「小浜」の字だった。おやじギャグになるので自重していたら、福井県小浜市がオバマ氏を応援していると伝えられるようになった。候補者の快進撃を受けてか、外国メディアも競うようにこの話題を取りあげている。しかし読み比べたら、記事の間に無視できない食い違いがあることに気づいた。
まずは、アメリカのAP通信に、こんなくだりがある。
Obama the candidate has already obliged in a small way, joking to the media in 2006 how on an earlier visit to Japan, he had listed the town as his birthplace when going through customs.

( http://malaysia.news.yahoo.com/ap/20080214/tap-as-gen-japan-obama-s-town-4cec4ac.html )
私の理解が正しければ、オバマ氏が来日時に「小浜市出身だ」と冗談を飛ばした、と読める。 同じことを書いているのが、日本の共同通信が配信した英文記事である。
According to the city government, the move arose out of an e-mail sent to city hall by a local resident in late 2006.

The message said Obama had joked "I'm from Obama" on TV when visiting Japan and that the city should consider giving him an award for the comment that became good publicity for the city.

It is not known if he actually did make such a comment (後略)

( http://asia.news.yahoo.com/080207/kyodo/d8ulcv380.html )
真偽について一応の断り書きはつけてはいるが、やはりオバマ氏の冗談が端緒としている。 ジャパンタイムズも同様だった。
It all started a couple of years ago, after the city heard from local reporters that the senator, upon arriving in Japan, joked with Japanese customs officials that he was from Obama, Fukui Prefecture.

( http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20080213f1.html )
ところが、イギリスのReutersとフランスのAFPは、まったく逆のことを書いていた。
But Obama knows about the small city that bears his name and has even encountered a former resident.

He once said that during a visit to Japan, the immigration officer took a look at his passport and said to him: "I'm from Obama."

( http://uk.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idUKT26612320080213 )
Obama, speaking to Japan's TBS network in December 2006, said that when he flew once to Tokyo, an officer stamping his passport told him of the town.

"He looked up and said, 'I'm from Obama,'" the senator said.

( http://news.yahoo.com/s/afp/usvoteobamajapan )
つまり、「小浜市出身」と言ったのは、オバマ氏に応対した日本人の係官というわけである。 一体どちらが正しいのだろうか。日本のメディアの記事を検索したら、オバマ氏が「小浜市出身」と言った、ただし真偽は不明、という内容が目立つ感じだった。ではロイターとAFPが間違いなのか、と思ったら、次の記事が目に留まった。
発端は一昨年十二月。テレビ番組でオバマ氏の「日本の税関で職員から『福井県小浜市出身です』と話しかけられた。親しみを感じている」という発言を見た同市の羽賀寺住職、玉川正隆さん(44)が村上利夫市長にメールを送った。「オバマ氏が小浜市をPRしてくれた。交流が生まれるかもしれない。お礼をしては?」

( http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2008020702085839.html )
市にメールを送ったという十一面観音菩薩立像で有名な羽賀寺(同市羽賀)の玉川正隆住職に聞いてみると、事情は少し違っていたようだ。「オバマさんが日本のテレビの取材に応じ、過去に来日したとき空港の税関職員から『私は福井県の小浜という市の出身です』と声をかけられ、そのこともあって日本に親しみを感じる、と話していたんです。いくらなんでもオバマ氏がそんなこと(注・本人が小浜市出身と言ったとされること)を言うわけがない」と苦笑する。

( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/121758 )
かなり具体的な記述で、この通りならば、誤りなのは両 Obama の本国である日米のメディアの方ということになる。誤解が広がって「常識のウソ」化しないだろうか、オバマ氏が聞いたら目を白黒させるのではないか、と余計な心配をしてしまった。 ともあれ、英文記事の問題というより、もともと日本のメディアでもこの点が不明確であることがわかった。小浜市側もことの起こりをはっきりとさせていない、あるいは把握していない、ということなのだろうか。ちょっと不思議である。小浜市や市の観光協会のサイトも見たが、オバマ氏への言及はなかった。「勝手連的な動き」と報じられているように、今回の応援は市として正式に行っているものではないのだろう。 まあ、次にオバマ氏が来日した時には質問が出て、真相が明らかになるかもしれない(彼を取り上げたというテレビ番組、見てみたいものだ)。いずれにせよ、こうしたことがすべて「都市伝説」であったとしても、これがきっかけでオバマ氏が日本に親しみを持ってくれるようなことがあれば、彼が大統領になるかどうかは別として、日本にとってマイナスにはならないだろう。政治・外交の世界でも、個人的なつながりは大切なはずだからだ。 ところで、小浜市での動きについてAPの記事は、
Policy doesn't seem to matter much either in this Obama, a large fishing town also well-known in Japan for its lacquerware.
とチクリと書く一方で、
Like many towns in Japan's financially challenged countryside, Obama is eager to distinguish itself.
と、さらりとではあるが、地域の活性化が日本の課題であることにも触れている。 仕事で出張したり(最近はあまりその機会がないが)、あるいは旅行したりして、いわゆる地方都市に行くと、地域によってはシャッターを下ろした店が目立つ。転勤族の私はこれまでいくつかの街で暮らしたが、かつて商店街はどこもずっと活気があったという記憶がある(もちろん単なる印象で、厳密な比較や一般化はできないが)。 小浜市の実情はわからないが、自治体はどこも必死だと思う。今回の取り組み、バカバカしいと見るむきがあるかもしれないが、税金のムダ遣いや不明朗な点さえなければ、ぜひ地域の振興に一役買って欲しいと思っている。
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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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