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「チェック」ではない check

今回も遠藤周作の名作の英訳 "Silence" からだが、これは面白い表現というより、人によっては「意外な意味を持つ単語」にあたるかもしれないと思われたものなので、取り上げることにする。
But now, when the children threw stones and the bonzes shouting in derision covered him with ugly spittle, there was no samurai amongst the officials who made any attempt to check them.

しかし、今、子供たちが石を投げつけ、ボンズが汚い唾と一緒に罵声をあびせかけても、警護の侍たちは一向にそれをとめはしない。
check を「チェックする」「調べる」だけで覚えていると、この文を「彼らを検査をする侍はいなかった」というように取るかもしれない。 この単語には、次のような意味もある。
- curb or control (one's feelings or reaction)
- halt or slow something: to stop or slow the progress of some unwelcome process
- to stop or pause suddenly, or make somebody or something stop suddenly
日本語でも「チェック・アンド・バランス」として使われるようになっているが、to check and balance, checks and balances は、「牽制(抑制)と均衡」などと訳されている。以前、三権分立にからんでだったと思うが、この言葉について「お互いを監視しあい、相手が突出しないようにバランスを取ろうとする」というように書いている文章を読んだことがあった。 筆者は check を examine の意味に取っているな、と最初は思ったが、結局は同じような意味になるような気もしてきた。「チェックする」も「抑える、阻む」も、起こりは同じということを示しているような言葉だとも感じられた。あらためて国語辞典で「チェック」を引いてみると、「調べて、不都合なものが入り込むのを阻止すること」とあり、なるほどと感心した。 日本語の話になってしまったが、英単語の語源を「チェック」してみた。Online Etymology Dictionary とThe American Heritage Dictionary に長い説明がある。一部を抜き出して引用しよう。
c.1314, from O.Fr. eschequier "a check at chess," from eschec, from V.L. *scaccus, from Ar. shah, from Pers. shah "king," the principal piece in a chess game (see shah). When the king is in check a player's choices are limited.

Meaning widened from chess to general sense of "adverse event, sudden stoppage" and by c.1700 to "a token used to check against loss or theft" (surviving in hat check) and "a check against forgery or alteration," which gave the modern financial use of "bank check, money draft" (first recorded 1798), probably influenced by exchequeur.

( http://www.etymonline.com/index.php?term=check )
The words check, chess, and shah are all related. Shah, as one might think, is a borrowing into English of the Persian title for the monarch of that country.

Through a complex development having to do with senses that evolved from the notion of checking the king, check came to mean something used to ensure accuracy or authenticity.

One such means was a counterfoil, a part of a check, for example, retained by the issuer as documentation of a transaction. Check first meant “counterfoil” and then came to mean anything, such as a bill or bank draft, with a counterfoil -- or eventually even without one.

(注 counterfoil: part of check kept by issuer: the part of a check, ticket, or other paper used in a financial transaction that is detached and kept by the issuer as a record)

( http://www.bartleby.com/61/37/C0263700.html )
つまりこの単語はペルシャ語にまでさかのぼり、私の世代にはなつかしい「シャー」がもとになっているのだった(1979年のイスラム革命までイランは王政で、国王のパーレビ Mohammed Reza Pahlavi は日本語でもしばしば「シャー」と呼ばれていた)。 これがチェスで使われて、まさに「王」手の check となり、それが「阻止」の意味になり、さらに「紛失や盗難、不正を防ぐ」ということから、検査や小切手といった意味が生まれていった…ということなのだろう。チェスと英語に詳しい方にはおなじみの事実なのかもしれないが、そうでない私は、ほとんど連想ゲームのような面白さを感じた。 ちなみに「チェック柄」の check は、チェス盤の文様に似ていることに由来する。a textile pattern of squares or crossed lines (resembling a checkerboard) となどと説明されている。
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tempus fugit

Author:tempus fugit
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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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