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invade は「侵略する」か?

このところイラク戦争にからんだ内容を書いているが、この戦争が始まったころ、「アメリカでは invade と表現するなど否定的な報道もある」といった内容の日本人の文章を読んだことがある。アメリカで当時から反対論があったのは確かだが、はたして invade という単語は否定的な意味を持っているのだろうか。 関連する英語に触れているうちに気がつくのは、メディアだけでなく、当の「侵略者」の側である政府当局者、それどころかその「首魁」であるブッシュ大統領までが invade や invasion を使っていることである。
ネットを見ると、イラク戦争以外にも、こんな例が見つかる。いずれも、軍事作戦を行う方の視点で書かれたものだ。
- In 1945, Allied leaders estimated that had we invaded Japan instead, military and civilian casualties would have been over two million.

- Sixty years ago, on June 6th 1944, British and American troops successfully invaded German-held France in the D-Day invasion.
2つ目の文は、「史上最大の作戦」や「プライベート・ライアン」(しかしなんともひどい邦題)で描かれたノルマンディー上陸作戦についてのもので、invade, invasion と重ねて使っている(これが英文としてうまいといえるかどうかはよくわからないが)。 invade は「〜に侵攻する」「侵略する」などと辞書に書いてある。特に後者の日本語は、攻撃を行う側が使うことはあまりないのではないだろうか。また、視点が攻撃を受ける側により置かれている、あるいは否定的なニュアンスをこめて使っていると受け取られる可能性もあると思う。だから冒頭にあげたような文章が書かれたり、「進攻」という言い換えについてときに議論されたりするのだろう。 一方、invade は辞書を引くと
- to enter a country, town, or area using military force, in order to control of it
- to march aggressively into another's territory by military force for the purposes of conquest and occupation
などと説明されている。その他、病気の蔓延、権利の侵害についても invade が使える (to affect someone in an unwanted and annoying way) ので、この語に否定的なニュアンスがまったくないというわけではないだろう。 しかし上記のように、武力行使を行う側も使っている例をみると、「侵攻」「侵略」という訳語をあてて事足れりとするのは不十分ではないかと思える(私が書きたいのは、「侵攻」という訳語は不適切で「進攻」とすべきだ、ということではない。念の為)。 ネイティブスピーカーに会った機会をとらえて聞いてもみたが、尋ねた2人からも、軍事行使をする側が invade を使うのはありうることであり、この単語を使ったからといってただちに否定的な意味合いがあることにはならず、表現の仕方や使い手の考えによる、といった答えだった。わずか2人のうえ、ネイティブが言ったからというだけで盲信すべきではないと一般論として考えているが、参考になる意見だとは思う。 invade は確かに「侵攻」「侵略」と訳せる場合があるが、それらだけを覚えて1対1対応のように考えていると、日本語のニュアンスにひきずられて、適切とはいえない英語の解釈、あるいは英語での自己表現をしかねない、そんな風に考えた次第である。 余談だが、「インベーダー」というTVドラマや「スペースインベーダー」というTVゲームのように、他の国や地球を侵略するのは invader だが、建物などに押し入ってきた「侵入者」には intruder という単語がある (intrude: to enter unlawfully on someone's property)。映画等で intruder alert! といった台詞を聞くこともある。
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tempus fugit

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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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