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アポロ計画の名文句を集めて

アポロ11号が月に到達した1969年7月、私はまだ小さく、西山千氏らが通訳していた放送にリアルタイムで触れたのかどうか記憶はないが、後日、「あそこに人間が行ったんだ」と子供なりに感動しながら夜空の月を見上げたことを今でも覚えている。今回も、アポロ計画にちなんで書くことにしよう。 go の指令を受けたアポロの月着陸船イーグルは、無事「静かの海」に着陸した。この時に Neil Armstrong 船長が述べたのが、
Houston, Tranquility Base here. The Eagle has landed.
である。 アポロ11号の徽章は月面に舞い降りる鷲を描いたもので、鷲はアメリカの国鳥だ。この言葉は、単に「イーグル、着陸に成功」という以上の感慨を関係者に、また広くアメリカ国民にもたらしたに違いない。
交信記録を見ると、これに応えた地上の通信管制官は、
(Momentarily tongue-tied) Roger, Twan...(correcting himself) Tranquility. We copy you on the ground.
(http://www.hq.nasa.gov/alsj/a11/a11.landing.html)
と一時言いよどんでいる。常に冷静さを求められる管制官も万感胸に迫るものがあったのだろうか、と勝手な想像をしたくなる。 とはいえ、この言葉を日本版ウィキペディアなどのように「鷲は舞い降りた」と訳すと、着陸船の名前が入らないし、私などジャック・ヒギンズの小説を連想してしまう(この作品が書かれたのは月着陸より後だ)。当時からこれが定訳で、小説の邦題の方がこれにあわせたのだろうか。乗り物の英語名は音をカタカナで表すという日本語の特徴に起因するので難しいものがあるが、少なくともカタカナのルビを振る(カッコで入れる)くらいはしたほうがいいのではないか。 さて、船外活動(EVA, extravehicular activity)に移り、月面に降り立ったアームストロング船長が発したのが、かの
That's one small step for (a) man; one giant leap for mankind.
である。 果たしてここに不定冠詞があったのかどうかという話は、英語学習者なら聞いたことがある人が多いのではと思う。西山千氏は、「a が聞えなかったが、それだと意味的に変だと思った」というような回想をしていたが、あの雑音のような交信を聞き取り、同時にこうしたことを考えるとは、と驚いてしまった。 http://www.hq.nasa.gov/alsj/a11/ にある交信記録 "One Small Step" には、次のような編者の注がある。
- After the mission, Neil said that he had intended to say 'one small step for a man' and believed that he had done so. However, he also agreed that the 'a' didn't seem to be audible in the recordings. The important point is that the world had no problem understanding his meaning.

- In 2006, with a great deal of attendant media attention, journalist/ entrepreneur Peter Shann Ford claimed to have located the 'a' in the waveform of Neil's transmission. Subsequently, more rigorous analyses of the transmission were undertaken by a number of people, (中略) As of October 2006, none of these analyses support Ford's conclusion. The transcription used above honors Neil's intent.
この名文句は、引用される時は (a) とカッコがついているが、アームストロング船長自身がこの形を望んでいるらしい。本人は a をつけた方を意図していたのだから、日本語ではそのように訳すべきだろう。 なお http://en.wikipedia.org/wiki/Neil_Armstrong には、
Armstrong, who admits that he often forgot syllables when speaking,[citation needed] is quoted as saying that he "would hope that history would grant me leeway for dropping the syllable and understand that it was certainly intended, even if it wasn't said--although it might actually have been."
という記述があった。citation needed と編者も書いているように、どこまで本当なのかわからないが。 もうひとつ、次の言葉もアポロ計画で知られているのではないだろうか。
Failure is not an option.
…とエラそうには書いたものの、確か関係のある言葉だったはず、という程度の記憶しかなかったのでネットを見たら、かの「アポロ13」の事故の際、地上のチームを率いた Eugene Kranz が言ったという情報があった。 しかし、さらに調べると、彼の言葉というのは真実ではないらしい。Wikipedia によれば、
During the Apollo 13 mission, Kranz never actually used the phrase "Failure is not an option," which was created for the Ron Howard movie Apollo 13. However, he so liked the way the line reflected the attitude of mission control, that he used it as the title of his 2000 autobiography. (http://en.wikipedia.org/wiki/Gene_Kranz)
映画「アポロ13」は私も観たが、この言葉については覚えていない。Wikipedia は時に誤りがあるのでさらに調べると、アポロ13号の飛行で Flight Dynamics Officer をつとめた人物の証言があった。 http://www.ghg.net/woodfill/notanoption.htm これを読むと、確かにクランツ自身が言ったのではないことがわかるし、言い回しもちょっと違う。ただ、「失敗は許されない」という、13号の救難作業の雰囲気や精神をうまく表しているようだ。関連する次の記事など、なかなか読みごたえがあると思う。 http://www.thespacereview.com/article/357/1 他人の生命を自分の手に握り、月への飛行、あるいは虚空での事故から無事帰還させるという重責。クランツ自身、自分が発したのではないこの言葉を自著のタイトルに使いたくなったのも頷ける。いつか読んでみたい本だ。
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「光陰矢の如し」を意味するラテン語由来の言葉が tempus fugit です。
学習・趣味・仕事で英語に触れていつの間にか三十数年。英検1級とTOEIC900点超を取得した今も上級者への道は遠いですが、これまで出会った印象深い単語や表現について書いていきます。

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